シオン>今日はいつもと変わって???の描くノベライズ風の日記ですの〜。最近私たちの日記の体裁がまんねりとか互いに話をしてましたから〜。というわけで二人の一日を???が華麗(?)に描きます〜。


シオンの断章〜
いつものように電車に乗り込み、いつものように大学にむかい、いつものように授業に臨む。大学生シオンの日常はそんなものである。面白い授業、つまらない授業、気の抜けない授業、自由参加の授業数多ある中でシオンがこの時受ける授業は閉鎖的空間故に心地よい室温を保つ教室の中で、これまた淡々と説明だけを続けるある教授の授業であった。
シオンが周りを見渡すと、机の下で携帯を操作しているもの、他の授業のレポートを書いているもの、既に力尽き倒れるものが殆どである。もはや授業は成立している雰囲気とは思えないが、教授の話は留まることを知らない。

こんな授業は大方の大学では日常的なものである。しかし、熱心な教授が病的にまで多いこの私大では・・・そして、足元をすくわれることを嫌悪する教授達が多いこの世界では珍しい光景でもある。当然この教授の授業の評判は殆どのところで悪い。
最初、シラバスを当てに中身だけ見て面白そうな授業だと想像し、この授業を選択した。とはいえ世の中そんなに甘くはない。だがシオンにも授業を諦める気にはなれなかった。資格の関係で専攻単位が足りず、この授業を回避すれば、後々苦しむだけなのだ。

シオンの意識が次第に薄れていく。遊びに行った友人を羨ましく考えながら、そのうちにもういいと心の中で思っていた。レポート課題が終わらず徹夜の身で『子守り唄』と揶揄される教授の授業を受けるのだ。それは拷問にも等しい。まどろみの中で半年をこらえていく・・・それは長い長い時を要する。それでも今はこの淡々と続く教授の説明。それは時限の終焉という区切りを得るまでは途切れそうになかった。


ホツマの断章
マウスのクリック音が響く。ホツマは笑みを浮かべながらパソコンのディスプレイを見入っていた。
ネタを収集するために、ホツマは検索とネットの接続、ページの閲覧を続けていた。

ふいに喉が渇き、パソコンから離れる。冷蔵庫を開け飲み物を取りだそうとしてホツマは手を止めた。空いたペットボトルがパソコン横の机にあるのを見、諦めて水道水に手をつけようとした。近年浄水施設が変わったらしく、前よりもまずくはない味に水はなっていた。コップに水を取り、飲み干すとそのままパソコンに戻ろうとした。その時に、不意に友人の言葉を思い浮かべた。

「少しは現実を見据えたらどうですか?」

ホツマがその友人と知り合ったのはつい最近のことだ。ネットを趣味としてそのまま引き返せなくなった青年。偶然ある掲示板でネットウォッチをしていた時、ホツマはその名前を知った。日記を見、辿るうちにホツマはその人間が同じ地域に住む人だということを知り、検索をはかり、遂にメールで接触をした。その人間は表向きはネットを引退しようとしていたが、ホツマに対してメールのやり取りを続けていた。ホツマはそこで現実という実態を知る。
ネットの中でしか物事を捉えようとしていなかったホツマは現実の複雑性を知った。その話は長い話であるが故にここでは割愛する。しかし・・・ホツマはその人から色々なものを学んだ。

「今日も外に出るか。」

小遣い稼ぎも、ネットでやろうと思えば出来る。買い物だって通販がある。便利な世の中は外出しなくても生きて行けるような環境を作り出してしまった。ホツマはまだまともな方である。生活環境故に外出する必然性がある。しかし、世の中には家族に養ってもらえるという恵まれた環境故に外に出られない人も増えてしまった。

ホツマは友人の影響を受け、出来るだけ外出しようとしている。天気が悪ければ駅前のデパートを見てまわればいい。天気が良くて金が無ければ公園や河川じきや街を歩けばいい。外にいるだけでネットの疑似体験以外のものを見つけることが出来るかもしれない。ホツマは自分が在る事を確認するために今日も外にいる。

そして家に帰ってくる時には面白いと勧められた物を鞄に詰めてホツマは自宅のドアを開けた。


シオン>今日は一風変わった日記ですの〜。このような形にしてと頼む私たちも私たちですが、実行する???も相当の暇人です〜。日記の執筆者がお互い暇人である事を認識したところで、今日の日記は終わらせます〜。

明日はまたどうなるのかな〜。

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