郷土愛的機神活劇ヒラリヨン〜序章(プレリュード)
2005年11月29日とある中途半端に微妙な都市で、一つの事が起きた。
ごくごく普通の中途半端な街としてあまりにも無名で、まれに事件や犯罪や祭りでニュースの話題に出ても、何処それと言われる。大都市である大阪や京都のどちらにも言われずに、住民もその事を認識せず、その街はその街としてただあった。
彼らさえ現れなければ、彼らさえ動かなければ、そこはずっとただの街としてあるはずであった。
「こないな物を持ち出して!その前にこないな物がどないして動く、そもそもこないな物がどうしてこないな所にあるんや!!」
二足歩行・人型巨大機械兵器、青の機神のコクピット後部に座し、こともなげに座る前の中年男性に怒鳴る青年。
「これはどういう事なん?ねえ。」
「見たとおりの事やないのは確かかもしれへんわ。世界征服のためにこんな物持ち出すのもけったいやし、相手も似たような物を持って来るのもけったいな話よ。」
三人乗りの赤い機神の中で二人の女性が顔を見合わせる。その後ろで全てを見透かした様子で眼鏡をかけた鋭い目の中年男性が無言でいた。
そこでは何かが起きていた。いや、これも全ては始まりにすぎなかった。
ビルの5階分の高さに相当する巨大な機械人型兵器。青と赤の二色の機神がごくごく普通の街の空でぶつかり合う。それは異常な光景であったが、それを認識する人間は殆どいなかった。
「こんな事が表沙汰になって他所から介入されても困るんでな、一種の障壁をつくっとる。出来る事なら被害を抑えるような状態に持っていきたいな。」
「変だよ。これ全部変。なんでこないな事するんや。わざわざここまでせんでもええやん。」
「いずれこれが必要になる時が来る。ヒラリヨンの51番目の曲が流れる時、僕らはこの時を思いだすんや。」
二人の異能力者、三人の観察者、四人の協力者、
小さな島国の小さな街で、事は始まっていた。
制作 タネモリ・チコ
「協力してもらいますよ。貴方達も自分の身が大事でしょう?」
「ごく普通の一般人がこないな物を持ち出す事態。最悪や。」
「ここに常識が通じないのは毎度の事。だってここは大阪よ。」
郷土愛的機神活劇ヒラリヨン
「貴方は一体何者ですか?」
「僕はただの地方公務員の皮被った教職員。僕は必要だからここにおる。きみだってそうでしょ?」
序章(プレリュード)第0話
全てはここから始まった。
ごくごく普通の中途半端な街としてあまりにも無名で、まれに事件や犯罪や祭りでニュースの話題に出ても、何処それと言われる。大都市である大阪や京都のどちらにも言われずに、住民もその事を認識せず、その街はその街としてただあった。
彼らさえ現れなければ、彼らさえ動かなければ、そこはずっとただの街としてあるはずであった。
「こないな物を持ち出して!その前にこないな物がどないして動く、そもそもこないな物がどうしてこないな所にあるんや!!」
二足歩行・人型巨大機械兵器、青の機神のコクピット後部に座し、こともなげに座る前の中年男性に怒鳴る青年。
「これはどういう事なん?ねえ。」
「見たとおりの事やないのは確かかもしれへんわ。世界征服のためにこんな物持ち出すのもけったいやし、相手も似たような物を持って来るのもけったいな話よ。」
三人乗りの赤い機神の中で二人の女性が顔を見合わせる。その後ろで全てを見透かした様子で眼鏡をかけた鋭い目の中年男性が無言でいた。
そこでは何かが起きていた。いや、これも全ては始まりにすぎなかった。
ビルの5階分の高さに相当する巨大な機械人型兵器。青と赤の二色の機神がごくごく普通の街の空でぶつかり合う。それは異常な光景であったが、それを認識する人間は殆どいなかった。
「こんな事が表沙汰になって他所から介入されても困るんでな、一種の障壁をつくっとる。出来る事なら被害を抑えるような状態に持っていきたいな。」
「変だよ。これ全部変。なんでこないな事するんや。わざわざここまでせんでもええやん。」
「いずれこれが必要になる時が来る。ヒラリヨンの51番目の曲が流れる時、僕らはこの時を思いだすんや。」
二人の異能力者、三人の観察者、四人の協力者、
小さな島国の小さな街で、事は始まっていた。
制作 タネモリ・チコ
「協力してもらいますよ。貴方達も自分の身が大事でしょう?」
「ごく普通の一般人がこないな物を持ち出す事態。最悪や。」
「ここに常識が通じないのは毎度の事。だってここは大阪よ。」
郷土愛的機神活劇ヒラリヨン
「貴方は一体何者ですか?」
「僕はただの地方公務員の皮被った教職員。僕は必要だからここにおる。きみだってそうでしょ?」
序章(プレリュード)第0話
全てはここから始まった。
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